クリープハイプと峯田さんと大学生
一年半くらい前、「音楽と人」に峯田さんとクリープハイプの尾崎さんの対談がのっていたので、買おうか悩んだけど結局買わなかった
クリープハイプはロッキンで初めて聞いたバンドで
前にいきすぎて窒息しそうになった挙句、どさくさに紛れて痴漢されたという最悪の思いでがある
そのうえファンが嬉しそうに「セックスしよー!」と叫ぶのがなんだか気持ち悪かった
クリープハイプは良くも悪くも大学生の音楽だ
軽音でバンドやってて、コンビニでバイトしてて、似たような彼女がいて、一緒に住んでて、朝から晩までけだるいセックスをして、セックスに飽きたらドラッグストアで買い出しに行って、そんな人たちの音楽だ
だけど、セックスしよーって叫ぶあの集団のことほんとは尾崎さん嫌いなんじゃないかな。
うまくいかなかった生活を送った人にしかわからないものを伝えているような気がしてならないのだ
そのへんが峯田さんと通じているきがしていたから、対談はとても興味深かった
夜のピクニック
恩田陸の小説なんだけど、読んだことある?
ときくと、初めてきいたと彼は答えた
高校二年のときに同じクラスだったKは、姿勢も目つきも授業態度も悪かったが成績優秀という 要領がいいやつだった
仲はよいほうだったと思う
春休み目前に、彼がわたしのことを好きだという噂が流れ、なんとなく気まずくなってそのままクラス替えになった
その日、2人で飲んだあとに事件は起こった
車を隣の駐車場に停めっぱなしにしてたら閉まってしまい、十キロ歩くはめになったのだ
いいとしした大人が二人、タクシー代をケチって夜中の2時から歩くことにしたという決断はけして賢明ではないであろう
会わなかった六年がうそみたいに思えたけど、こうして歩いてるのもなんだかうそみたいだった
高校最後に夜通し歩くって行事の話なんだけど、まるでそれみたいだなぁって思ったからさ、
物語の結末は忘れたけど、きっと覚えていてもわたしは言わなかっただろう
Hello!Mr.Coke-high/モーモールルギャバン
聴いたら思い出が蘇る曲シリーズ第二弾は モーモールルギャバンの「Hello!Mr.Coke-high」です
わたしは年に1回のペースでアドレスを変えるのですが、変更通知をするたび欠かさず返事をくれる人がいました
中3のときに片思いしていたSくんです
そのときもやりとりが続き、自然と思い出話になりました
Sくんを追いかけて高校に進学した私は、一度振られているにも関わらず高校でも果敢に告白し 見事玉砕したという痛々しい経歴があります
わたしは向こうみずだった当時のことをメールで謝りました
ところがSくんは
あの頃の俺は 何も大切なことを分かっていなかった
あの頃に戻ってやり直したいことがたくさんある
と言ってきたのです
さらにメールのやりとりは続き
ついに2人で飲むことになりました
寒いなか電車で3時間かけてわたしの街まで来てくれました
ところがよく話を聞くと、Sくんには長年付き合っている彼女がいたのです
それ以来、アドレスを変更しても返信が来ることはありませんでした
文章にしたらこんなにあっけないんだな
あの頃のままでいてほしかったな 君も私も
大人になっても分からないことばかり
星降る夜になったら/フジファブリック
を、
夜にカーステレオから大音量で流して、負けじと大音量で歌うのがこの上ない幸せ
「佳代」と同じように、聴くと情景が浮かんでくる曲のひとつなのであります
私が通っていた大学は中途半端な田舎にあって 遊ぶとこといえば カラオケかボーリングか 居酒屋しかありませんでした
その日はたしか部活の合宿あとか何かで、後輩3人と私と友達とでカラオケに行こうという流れになりました
私は後輩Tちゃんと自転車二人乗りしてカラオケに向かいました
そのときのBGMが「星降る夜になったら」です。
あまりにオチがなくて、真面目に読んでくれた方には申し訳ありません。
ですが不思議に思えることがありまして
気に入った曲があって、さんざんリピートしても、情景が伴ってないと 後でその曲を聴いてもなんにも感じないことが多いんです
その思い出される情景というのも
意識しているかどうか、実際にその場所で聴いているかどうかということとも関連性がないようです
先の二人乗りにしても、乗りながら聴いていたわけでもなし、その後のカラオケで歌ったわけでもなし
だけど その時 夏休みで皆帰省していて道に誰も人がいなかったこととか、
チャリに久しぶりに乗ったら 意外にスピード速くて驚いたこととか、
この瞬間がいつまでも続くように って毎日思ってた アホみたいに楽しかったあの夏休みの気持ちが
イントロを聴くだけでまざまざと蘇ってくるのです
そんな曲は実はあと3曲くらいあります 書きたいときに書いていきます
佳代/ 純情商店街の思い出
思い出とリンク している曲、その一
佳代/GOING STEADY
わたしはこの曲が大好きだ
歌詞の中に「あなたを乗せて自転車漕いだ真夜中の純情商店街」とあるのだが、実際に純情商店街に行ったこともある
3年付き合った人と別れ自暴自棄になり 狂ったように飲み会を重ねていた 20歳の夏のこと
ゴイステがきっかけで2つ上の先輩と仲良くなった
周囲に音楽の趣味が合う人がいなかったのと、ストレートに口説かれたのとで 私のエンジンに拍車がかかった
高円寺に一緒に行きましょう と誘ったのは私からだった
そのときまでは確かに気になっていたのに
いざデートをすると 先輩の一挙一動が気になった
私も幼かったのだろう、無意識に別れたばかりの彼と重ね合わせていたのもあった
結局 付き合うことはなかったのだけれど
今でも「佳代」を聞くと 7月の高円寺がすごく暑かったこととか、そのとき着てたワンピースとか、
先輩と食べたたい焼きとか、一緒に行った沖縄居酒屋とかが
浮かんでくるのです。
そんな曲は 他に あまりないのです。